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下肢静脈瘤の手術が不要なケース

症状がなければ手術は不要

近年、下肢静脈瘤の手術が手軽に受けられる時代になりましたが、本来、必要のない手術を勧められる、いわゆる不適切治療の報告が増えています。どのような場合に手術が不要なのでしょうか?足にボコボコとした静脈瘤があると、見た目が気になったり、不安になったりするかもしれませんが、足のだるさ・むくみ・皮膚炎などの症状がない場合、急いで手術を受ける必要はありません。静脈瘤があっても症状が出ない方も多く、基本的に症状がなければ手術は不要です。つまり、静脈瘤が原因の症状が出たら手術を検討すればよいのです。

その症状は本当に静脈瘤が原因か?

足のだるさやむくみ、こむら返り、皮膚炎などの症状が出ていても、下肢静脈瘤以外の原因で起こっている可能性があります。他の病気が症状を引き起こしている場合も多いので、原因が静脈瘤かどうかを判断することが重要です。当然ながら、他の病気が原因となっている場合、静脈瘤を治療しても症状は改善されません。超音波検査や診察によって、患者さんの訴える症状の原因が下肢静脈瘤であると判断された上で、伏在静脈に異常がある静脈瘤が手術の対象となります。伏在静脈以外の静脈による下肢静脈瘤は、手術ではなく硬化療法や弾性ストッキングによる治療が行われます。他の病気が原因の場合は、内科・整形外科・皮膚科など、適切な科の受診をお勧めすることになります。


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