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下肢静脈瘤の重症化

下肢静脈瘤が重症化するとどうなる?

下肢静脈瘤の患者さんのなかには「重症になるのか?重症になるとどうなるのか?」と不安に感じている方が多くいらっしゃいます。下肢静脈瘤が重症になっても、足を切断したり、歩けなくなることはありません。しかし、下肢静脈瘤が重症になると、ひどい湿疹ができて治らなくなったり、皮下脂肪が固くなる「脂肪皮膚硬化症」が起き、さらに悪化すれば、皮膚が壊死して「うっ滞性潰瘍(かいよう)」ができることがあります。

「うっ滞性潰瘍」の症状と処置

「うっ滞性潰瘍」は適切な診断と治療をしなければ治らないことが多く、別名「難治性潰瘍」と呼ばれています。一般的に、「うっ滞性潰瘍」ができる場所はくるぶしのあたりです。まず、皮膚が茶色く固くなった後に、掻き壊したり、怪我で皮膚に傷ができて治らなくなります。そうなると、痛みが出る、滲出液が染み出る、まれに出血するなどの症状が出て、日常生活に支障がでるようになります。

「うっ滞性潰瘍」は感染に注意

うっ滞性潰瘍は下肢静脈瘤によって起こるので、皮膚科で傷の処置をしただけでは治りません。自己判断で軟膏を塗り込んだりしていると、細菌感染を起こす危険性があるので注意が必要です。細菌が感染すれば、痛みがさらに強くなったり、滲出液が増えて、症状が悪化します。このような事態を招かないためにも、下肢静脈瘤に湿疹、「脂肪皮膚硬化症」、「うっ滞性潰瘍」などの皮膚症状が生じたときは、早めに専門医で適切な治療を受けましょう。


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