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下肢静脈瘤は脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす?

血栓で脳梗塞や心筋梗塞がおこる

脳梗塞や心筋梗塞は血栓で血管がつまる病気です。この場合の血管は動脈で、つまる原因は動脈硬化です。一方、下肢静脈瘤は静脈の病気で、血液の逆流を防ぐ静脈弁が壊れることでおこります。「下肢静脈瘤が脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすことはないのでしょうか?」と患者さんから質問されることがありますが、脳梗塞や心筋梗塞は動脈の病気で、静脈の病気である下肢静脈瘤とは直接の関係はありません。

深部静脈血栓症について

ではなぜ、下肢静脈瘤で脳梗塞や心筋梗塞がおこると言われているのでしょうか?下肢静脈瘤と同じ静脈の病気に深部静脈血栓症という病気があります。これは脚の静脈に血栓ができる病気で、血栓が血流によって移動し、肺の血管を詰まらせる場合があり、別名、エコノミークラス症候群と呼ばれています。地震の後に避難所や車での寝泊まりでおこることで有名です。血管の血栓が脚から頭や心臓に移動して脳梗塞や心筋梗塞と勘違いされて、このような誤解が生まれています。

下肢静脈瘤と深部静脈血栓症

深部静脈血栓症で脳梗塞や心筋梗塞はおこりませんし、そもそも下肢静脈瘤と深部静脈血栓症は別の病気です。下肢静脈瘤は脚の表面の静脈、深部静脈血栓症は脚の深いところの静脈の病気です。下肢静脈瘤の方が大きな手術を受けたり、飛行機に長時間乗っていると深部静脈血栓症をおこす危険性は健康な方より少し高いですが、下肢静脈瘤を放置しても深部静脈血栓症になりやすいわけではありません。


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