アーカイブ

カテゴリー

下肢静脈瘤の治療と内服薬について

下肢静脈瘤の原因は静脈弁の不具合

下肢静脈瘤は飲み薬で治療できるのでしょうか? その答えは「NO」です。そもそも下肢静脈瘤は、静脈内にある弁が正常に機能しなくなることによって発症する病気です。静脈弁は、下肢から心臓へ戻る血液の逆流を防ぐ役割を持っていますが、いったん壊れてしまった静脈弁を薬で回復させることはできません。

内服薬はあくまで治療補助

下肢静脈瘤の治療には、大きく分けて二つの方法があります。一つは、弾性ストッキングの着用やセルフケアなどによる保存的療法で症状の進行を抑える方法、もう一つは、異常のある静脈を焼いて塞いだり、取り除くなどの外科的治療です。外科的治療の後に痛み止めや、抗生物質が処方されることもありますが、あくまで外科的治療の一環であり、飲み薬によって下肢静脈瘤そのものを根本的に治すことはできません。

外科治療後に使用される飲み薬の例

外科治療後に麻酔が切れた後の疼痛予防にロキソニンなどの鎮痛薬が用いられます。傷口の感染予防にはフロモックスなどの抗生物質、術後に生じた血栓を溶かすためにはイグザレルト、エリキュース、リクシアナといった抗凝固薬が処方されることがあります。グルー治療後のアレルギーにステロイド薬を使うこともあります。また、薬の副作用から胃を守るためにセルベックスなどの胃腸薬が併用されます。


pagetop