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女性が下肢静脈瘤になりやすい理由

女性の罹患者は男性の3.4倍

足の血管がボコボコと膨らんでしまう下肢静脈瘤は、男性より女性に多いと言われています。実際のデータでも、下肢静脈瘤の罹患者数は男性より女性の方が3.4倍多く、下肢静脈瘤は女性に発症しやすい病気だということがわかります。

妊娠、出産は下肢静脈瘤の引き金

なぜ女性の方が下肢静脈瘤になりやすいのでしょうか?いくつか考えられる理由のなかで、やはり大きく関係しているのは妊娠、出産です。特に妊娠中には女性ホルモンの影響で身体にはさまざまな変化が起こりますが、そのなかでも静脈の弛緩は下肢静脈瘤の原因となります。なぜなら弛緩した静脈は太くなり、血液の逆流を防ぐ役目を持つ静脈弁がきちんと閉じなくなるからです。また妊娠の後期には赤ちゃんがおなかにいる分、重くなった子宮が腹部の静脈を圧迫することで血流が滞りやすくなります。このようなことが下肢静脈瘤の引き金となるのです。

筋肉量の少なさも下肢静脈瘤の原因に

そして、足の筋肉量も関係しています。一般的に女性は男性に比べて筋肉量が少ないので、下肢の静脈血を心臓へ戻す役割を持っているふくらはぎの筋ポンプ作用が弱い傾向にあり、下肢の血流が滞りやすくなります。ちなみに日本人の標準体型における全身筋肉量の平均値を見てみると、男性は筋肉量が22kg、それに対して女性は14kgしかありません。男性より筋肉量が少ない女性のほうが下肢静脈瘤になりやすいのです。


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