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歩行中の下肢の重だるさは下肢静脈瘤のせい?

下肢静脈瘤の症状がでるとき

患者さんから「歩いている時にふくらはぎに疲れを感じたり、重だるくなったりするのは下肢静脈瘤の症状でしょうか」という質問を受けることがあります。その答えはNOです。下肢静脈瘤が原因で、足に疲れや重だるさの症状が出るのは、主に、長時間、動かずに立ち続けていた場合や座り続けていた場合で、歩いている時に症状はあまり出ません。

「間欠性跛行(はこう)」とは?

歩いているときに現れる足の疲れや重だるさは「間欠性跛行」と呼ばれるものです。間欠性跛行とは、一定の距離を歩いたときに、足に疲れや重だるさが出て一時的に歩行が困難になる症状で、少し休憩すると再び歩けるようになります。その原因になる病気は、足の動脈硬化である「閉塞性動脈硬化症」や腰椎の脊柱管が狭くなり神経が圧迫される「脊柱管狭窄症」が考えられます。

「脊柱管狭窄症」と「閉塞性動脈硬化症」

患者さんの数が最も多いのは「脊柱管狭窄症」で、間欠性跛行に加えて腰痛、坐骨神経痛や足の裏の違和感(砂利を踏んでいる、足の裏に何か貼り付いている感じ)などの症状が出ます。「閉塞性動脈硬化症」は糖尿病や喫煙者の男性に多く、足の冷感を伴います。適切な治療を受けるためには、CT、MRI、超音波検査を行い、根本的な原因を突き止めることが重要です。


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