レーザー治療について

レーザー治療ってどんな治療法?

レーザー治療とは?ー身体に優しい楽な治療

レーザー治療

レーザー治療zoom

レーザー治療の良い点

レーザー治療は、正確には“血管内レーザー治療(endovenous laser treatment: EVLA)”と言います。静脈の中に細いレーザーファイバーを通して、レーザーの熱によって静脈をふさいでしまう方法です。以前から行われているストリッピング手術は、太ももの悪くなった静脈を手術で取り除きますが、レーザー治療は中から静脈をふさいで血を流れなくしてしまいます。カメラで行う胆石の手術と同じ、“低侵襲治療”と呼ばれる体に優しい治療です。
レーザー治療の良い点は、一言でいうと身体に優しい“楽な”治療です。従来のストリッピング手術では足のつけ根と膝の2ヶ所を切開しなければならないのに対し、レーザー治療では膝の内側に細い針を刺すだけで治療することができます。また、太ももの血管を引き抜かず、その場所で焼いて塞いでしまうので、出血や手術の後の痛みが少なくなります。

レーザー治療の成績ー長期の成績も良好

他の病院のホームページでは、レーザー治療の欠点として“長期の成績がわからない”と書いてあることが多いと思います。しかし、これは私がレーザー治療を開始した2003年頃に書いたインターネットの情報をそのままコピーしたもので、2010年の現在では、レーザー治療の長期成績もわかってきています。最新の報告では、レーザー治療は治療から5年後の時点で、他の治療(ストリッピング手術、ラジオ波治療、フォーム硬化療法)よりも成績が良い事がわかっています。

各種治療の治療成功率
治療法 治療後の期間
3ヶ月 1年 3年 5年
ストリッピング 80.4% 79.7% 77.8% 75.7%
フォーム硬化療法 82.1% 80.9% 77.4% 73.5%
ラジオ波治療 88.8% 87.7% 84.2% 79.9%
レーザー治療 92.9% 93.3% 94.5% 95.4%

※ van den Bos R et al: J Vasc Surg 2008


レーザー治療の歴史ー紀元前から?

下肢静脈瘤のレーザー治療はいつ、だれが始めたのでしょうか?静脈の中に器具を挿入して静脈を焼いて治療を行うアイディアは、紀元前1550年頃のエジプトまでさかのぼります。近代になって、静脈を焼くのにレーザーを使う方法を1989年世界静脈学会でPuglisi医師が初めて報告しています。現在のようなカテーテルを使ったレーザー治療は、スペインのBone医師が1998年に開始し、2001年の米国Navarro医師の論文によって広く普及するようになりました。
日本では、2002年に高知医科大学の小田先生(現、高須クリニック院長)と松本先生(現、まつもとデイクリニック院長)が初めてレーザー治療を行いました。私たちも、それに続き2002年から東京医科歯科大学でレーザー治療を始めました。その後、治療後の合併症を少なくするために、新しい波長のレーザー(クールタッチレーザー、2000nm、1470nmレーザー)を導入しています。

レーザー治療は紀元前から?

レーザー治療は紀元前から?

レーザー治療のイメージ

レーザー治療のイメージ


2010年11月 レーザー治療が保険に収載されました!

エルベス980nmレーザー

エルベス980nmレーザー

下肢静脈瘤のレーザー治療は2002年に日本で始まって以来、健康保険が使えず、高額な自由診療でしか行えませんでしたが、2010年11月10日にレーザー治療が保険収載される事が決まりました。2011年1月1日より保険診療が可能になります。治療だけではなく、初診料、超音波検査、術前検査や治療後の消毒、検査もすべて保険が適用されます。また治療後に合併症がおきても保険で治療ができますので、安心して治療が受けられます。
ただし、保険診療は下肢静脈瘤の治療用として薬事承認されたレーザーをもち、レーザー治療の講習会を受講した医師がいる病院あるいは診療所だけに限られます。現時点で厚生労働省に認可されたレーザーはエルベス980nmレーザーだけです。
もちろん当院ではすでにエルベス980nmレーザーを導入し、レーザー治療の講習会を指導する施設に指定されていますので、保険診療によるレーザー治療が可能となっています。

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